ルコの甘味日記

甘いものを食べたり作ったり

広島旅行記3 うさぎと毒ガス資料館

【2024年8月広島旅行|目次】
広島旅行記1 平和記念公園とお好み村 - ルコの甘味日記
広島旅行記2 宮島水族館と夕暮れ時の厳島神社 - ルコの甘味日記
広島旅行記3 うさぎと毒ガス資料館 - ルコの甘味日記

 

随分前のことです。広島旅行に同行した友人が、高校の社会科見学で「うさぎの島」を訪れたときのことを話してくれました。

「いっぱいうさぎがいて、触れ合えるんだけど、その理由を知ると『うさぎかわいい〜』では済ませられないんだ」

とても印象深かったから、もう一度行きたいという彼。私も興味を惹かれ、「いつか一緒に行こう」とお話していました。

 

念願叶いまして、旅行の三日目は「うさぎの島」こと『大久野島』に行ってまいりました。

広島駅から、新幹線こだまに乗って三原駅へ。三原港より高速船で向かいます。

船から見えた造船所。カッコイイ

到着です

一周3.3kmほどの小さな島

 

USANCHUカフェでランチ

まずは腹ごしらえということで、島唯一の宿泊施設『休暇村』へと向かいました。

リゾート感のある木が植えられています

こちらにはカフェとレストランがありますが、私たちはカフェを利用。

お昼時のカフェはほとんど満席でした。家族連れが多く、海水浴や釣りに来ておられるようです。

大久野島休暇村のカフェのメニュー

フードもドリンクも充実

名物の「タコ天」と土日限定「たこめし」をお願いしました。

「タコ天」はフライヤーで保温されています

食べている途中のお写真で申し訳ありません

「タコ天」はタコが驚くほど瑞々しく、衣はパリパリでとっても美味しかったです。「たこめし」も家庭的な、やさしいお醤油味で、ほっこりといたしました。

 

大久野島が「うさぎの島」となったわけ

昼食後は、本日のメイン「毒ガス資料館」へ。

大久野島毒ガス資料館

『大久野島』にたくさんのうさぎがいる理由。

それは、太平洋戦争中、旧日本軍の毒ガス製造所がこの島にあり、動物実験のためにうさぎが持ち込まれたからでした。

資料館のパンフレット

この資料館では、毒ガス製造所で作られていた兵器の製造方法や工員の暮らし、国内外の生物兵器による犠牲についての展示を見ることができます。
ゲームなどで見たことのあるガスマスクとは全く異なる、のっぺりとして如何にも頼りないマスクとその取扱説明書を見て、こんな代物に命を預けざるを得なかった人々のことを想いました。

もう一つ印象的だったのは、太平洋戦争前の1925年には生物兵器/化学兵器の戦時使用を禁止する条約が結ばれていたにも関わらず、日本を含む各国が開発と使用を続けていたという事実です。生物兵器にしても核にしても、平時にどんな条約を結んでいたところで、戦況が悪化して進退窮まれば反故にされてしまうのだと感じて、背筋が寒くなりました。

 

うさぎを見て一休み

資料館から灼熱の道路に出たところで、ふと気づきました。

「そういえば、まだうさぎ見てない!」

友人は道端にいるのを何羽か見かけていたそう。あまりの日差しの強さに、日傘の陰となっている足元だけを見て進んでいたせいで、視界に入っておりませんでした。

 

辺りを見回してみると、いますいます、たくさん!

うさぎたちは日陰に避難していました

とても人懐っこく、近づくと足元まで寄ってきてくれます。

キャベツ等をあげている方がいらしたので、ビジターセンターの方にどちらで販売されているのかお聞きしますと、「ここでは売っていないんです」ということでした。餌の食べ残しが問題となったため、『大久野島』での販売はおやめになったそう。

「その辺の葉っぱをやったら食べますよ」と教えていただき、あげてみましたら、確かに食べてくれました。

 

このとき時刻は14時、乗る予定のフェリーは16時45分。

ここからレンタサイクルを借りて島を一周する予定でいたのですが、茹だるような暑さに、私はもう限界でした。

「ごめん、もうこれ以上、外に居てられない!よかったら一人で行ってきて」

 

私は『休暇村』のカフェに戻り、この旅行記を書いて時間を潰すことにしました。

クーラーの効いた空間でいただくレモンティー、至福でした

ぽちぽちとスマホで文章を打っていると、あっという間にいい時間に。

 

ひとり自転車で旅立った友人は、たくさんお写真を撮ってきてくれました。「旅行記に使ってもらえたら」と言ってくれたので、特にお気に入りのものを貼らせていただきます。

木々が額縁みたい

山道とうさぎさん

発電所跡。いかにも廃墟な空気感

ジブリのワンシーンのよう。奥に造船所が見えます

たくさんのお写真を見せていただいて、私も一緒に周ってきたような気持ちになれました。いつかまた『大久野島』を訪れて、今度は二人でサイクリングができたらよいな、と思っております。

 

三原で晩ごはんを調達

いよいよ船のお時間。桟橋に戻ります。

夕方でもこの日差しの強さ

三原港までは高速船で40分。お疲れなのでしょう、うとうとする友人の隣で、私は三原のご当地グルメを調べていました。

そこでヒットしたのが『おはぎのこだま』さん。「おはぎ」と「ジャンボタコ天」で知られる人気店なのだとか。

ちょうど駅までの道中にありましたので、寄ってみました。

閉店間際でこの行列!

なんと!この時間にこんなに人が並ぶなんて、『出町ふたば』さんを彷彿とします。

残念ながら、名物の超巨大タコ天は売り切れ

残り少なくなっていましたが、「おはぎ」は無事に手にいれることができました。

 

広島を代表する駅弁のお店『浜吉』さんのお弁当も、三原駅でゲット。

自販機にひとつだけ残っていました

本当は「たこめし」か「あなごめし」をいただきたかったのですが、こちらも売り切れでした。

コンビニでサラダなどを買い足し、こだまに乗り込みます。

福山駅で乗り換え。奥に見えるサグラダファミリアは結婚式場なのだそう

 

新幹線内で晩ごはん

のぞみのシートに腰掛けて、やっと落ち着くことができました。

待ちに待った駅弁のお時間です!

広島の駅弁・浜吉
浮城弁当
特製幕の内 浮城

全体的に塩分控えめで、やさしいお味付けが嬉しいお弁当でした。旅行中は外食が続き、胃疲れしてしまいがち。そんな中、こちらのほんのり甘いだし巻きにはほっとさせていただきました。濃い味がお好きな方のためのお醤油も付いています。

 

続けて、『こだま』さんの「おはぎ」もいただきました。

まあるい、きれいなおはぎ

行列ができるのも納得の、とっても美味しいおはぎです。

この時間でも、もっちりと柔らかいごはん。もしかすると、日に何度かお作りになって、店頭には常に柔らかいものを並べるようになさっているのかもしれません。あまり潰さず、粒を残した仕上がりです。

半分こ。割り箸で割るのは難しいですね

ごはんもあんこも水分は少なめ。バランス的にはお米が主役で、「お菓子」よりも「ゴハン」の色が濃いように思います。あんこがそれなりに甘いので、私は「きなこ」の方が好みでした。

 

おはぎを食べ終えて幾許もしないうちに、「京都、京都です」のアナウンスが聞こえてきました。

 

友人のルーツを辿る広島旅行。

路面電車や駅併設のショッピングモールなど、思い出話にちょくちょく登場していたものを目にしたり、広島の方々の話し方や県民性を体感できたことで、彼から聞くお話のイメージがよりくっきりとしたのが、一番嬉しい変化でした。

また、近いうちに広島を訪れるつもりです。今回聞けなかった「被爆体験伝承講話」も、食べ損ねた「あなごめし」も、大久野島の「ひょっこり展望台」からの景色も、リベンジできる日はそう遠くない。そうだったらよいな、と思っております。

 

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