ルコの甘味日記

甘いものを食べたり作ったり

東欧旅行 3月4−5日@パルドゥビチェ

前回の続きです。

 

チェコでは友人夫婦のお宅にお世話になりました。 

二歳になる坊やに会えたのがとっても嬉しかったです。まだお腹のなかにいた頃から知る子の、元気に育った姿を目にして、感慨深い気持ちになりました。

 

朝ごはん

到着して暫くは、彼らの日常に混ぜていただくような形で過ごしました。

チェコの朝は、雑穀のお粥(kaše)から始まります。

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種々のナッツやフルーツ、リコッタチーズにギリシャヨーグルトなど、日本なら高価な食材をふんだんにトッピングする贅沢を楽しみました。

 

ランチ

お昼は友人おすすめのカフェへ。

訪れたのは友人の母校構内にある『ラボルカ(Laborka)』。チェコ語で「研究室」という意味だそうです。


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おしゃれな内装もさることながら、驚いたのはそのフードのクオリティ!

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私は「鶏の照り焼き」ボウルを友人とシェア。

照り焼き味の鶏肉に生野菜、ごはんは酢飯という海外らしい構成です。意外なことに、お酢の酸味が「ごはん+サラダ」という食べ慣れない組み合わせを調和し、紅生姜もコッテリとした照り焼き丼には良いアクセントになっていました。

大きいボウルは友人の旦那さんの「オリジン・サーモン」。お味見させていただいたところ、ごま油ベースでピリ辛、韓国風のお味付けで、こちらもとっても美味しかったです。

 

もう一品、クリームチーズのオープンサンド(kvásac s pomazánkou)もいただきました。

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チェコでは定番の軽食で、日本でも何度か彼らに振舞っていただきましたし、友人のご実家にお招きいただいたときにもご馳走になりました。

トッピングはきゅうりやビーツといったお野菜のこともあれば、オレンジやブドウのような果物のことも。土台となるパンは様々ですが、こちらではサワードウブレッドでした。

 

おやつ

もちろん甘味も忘れてはなりません!

街を代表する伝統菓子店(Pavel JANOŠ)に伺いました。

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このお店の看板は、分厚いクッキーのようなジンジャーブレッド(Pardubický perník)。

ホースレースで有名な街パルドゥビチェの銘菓です。


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間にジャムの挟まったケーキタイプもあります。


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麩菓子のように油分控えめで、しゅわりとした食感。水分も少なく、長期保存が可能であるがゆえに、定番のお土産になっております。

 

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このお店の生菓子をいただくのが長年の夢でした。

ショーケースいっぱいの見慣れないケーキたちに、胸の高まりが抑えられません!

 

悩みに悩んで選んだのは「インド風(Indián)」。名前の由来はタージマハルを想起するような形でしょうか。

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カトラリーは使わず、手で持っていただくのだそう。

下側からかぶりつこうとして、「ストップ!」と止められました。

「違う違う、上から。」

どういうことでしょう?

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言われたとおりにしてみて納得。

上部がフワフワのメレンゲクリームになっていたのです。

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なるほど、これは下から食べたら土台を失い、持てなくなっていたに違いありません。

しゅわしゅわと蕩ける砂糖菓子のようなクリームに、水分の少ないスポンジがよく合います。チョコレートも風味豊かで美味しい。なんとも儚く、品の良いお菓子です。

どこか和菓子を思わせる質実とした佇まいに、惚れ惚れとしました。

 

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お花型のクッキー(Linecká kolečka)も、こちらの伝統的なお菓子だとか。

しっとりとしたクッキーに苺ジャムが挟まっています。バターとフルーツの風味がよく、素朴でどこか懐かしい美味しさでした。

 

晩ごはん

日中は好きなものを好きなだけいただき、夜は軽めに済ませます。

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生野菜のサラダは、何もつけずにいただくのがチェコ流です。赤くて細長いパプリカがとっても甘いのを気に入り、よくいただいていました。

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このチーズ(Olomoucké tvarůžky)は、「チェコ納豆」と友人が呼ぶのも納得のクセつよ食材。強烈な香りにはどこか昆布出汁を感じ、カラスミに引けをとらないほど旨みたっぷり。「高タンパクでヘルシー!」という謳い文句も込みで、こちらもお気に入りとなりました。

 

一番感動したのは、チェコのパンの美味しさ。

友人お薦めのベーカリー(Pekárna Trouba)の雑穀パンはしっとりと風味よく、何もつけなくてもいくらでも食べられてしまいます。

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こちらの「なんでもないホットサンド」にも感動しました。


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雑穀の食パンにハムとチーズとケチャップを挟んで焼いただけなのに、どうしてこんなに美味しいんでしょう!

生地の全粒粉の香ばしさが秀逸。モッツァレラチーズやハムの風味が日本よりずっと強いのも、このシンプルなサンドイッチの美味しさを底上げしているに違いありません。

 

同居されているおばあさま手作りの品々も楽しませていただきました。


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定番の三つ編みパン(Houska)は、近所のベーカリーのテーブルロールを思い出す、ほんのり甘いパンでした。外はパリッと香ばしく、中はしっとりふんわり、それでいて歯切れのよい生地。やさしい卵とバターの香りが忘れられません。

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日本から来る私のために焼いてくださった、クリスマスの伝統的なクッキーたち(Vanilkové rohlíčkyとOřechy)。胡桃のフィリングを包み込むブリオッシュ生地の美味しさに、「おうちでこれが作れるなんて!」とびっくりしました。

 

友人家族といただく、優しく美味しいお食事のおかげで、体調は完全回復。

この後のウィーン旅行に備えることができました。

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