ルコの甘味日記

甘いものを食べたり作ったり

ソウル旅行記2 茹でカイコ、美術館、パン屋さん

【2024年2月韓国旅行|目次】
ソウル旅行記1 計画、出発、夜市で晩ごはん
ソウル旅行記2 茹でカイコ、美術館、パン屋さん
ソウル旅行記3 クッキー、人間味のあるロボット、参鶏湯
ソウル旅行記4 朝カフェ、ローカルなお祭りと商店街
ソウル旅行記5 伝統菓子、パンスイス、帰国
ソウル旅行記6 辛ラーメン、蟹ダシダ、首カイロ

 

二日目の朝です。

ローカルコンビニと同じくらい、セブンイレブンをよく見ました

ホテル周辺は、大通り沿いは日本の大都市によく似た都会。少し入ると、台湾が思い出されるような、ノスタルジックなビルが並んでいます。

そして、目に入るのはハングル文字ばかり。これが私には未知の感覚でした。

というのも、これまで訪れた欧米の国では、なんとなくでも読み方や対応する英単語の推測ができましたし、台湾では漢字を見れば大体の意味がわかりました。それがハングルになりますと、読み方も意味も、想像もつかないのです。読めるのは偶に現れるアラビア数字とアルファベットだけ。見慣れた都市の姿でありながら、文字情報を何も受け取ることのできない街には、異世界に迷い込んだような不気味さがあります。

日頃見かける外国人観光客の方々は、こんな不安を抱えながら日本に滞在されているのだと、改めて知ることができました。

 

朝からドーナツ

旅行中は好きなものを食べるぞ!ということで、朝ごはんは韓国式のドーナツにしました。

韓国最大のベーカリーチェーン店『PARIS BAGUETTE』

クァベギ(韓国ドーナツ)とお友達のハムチーズベーグル

クァベギの、表面のじゃりじゃりのお砂糖とシナモンの組み合わせには覚えがあります。記憶を辿りますと、チュロスでした。こちらはもち米粉を使った発酵生地で、もちっふわっとしていますが、原材料はほぼ同じだろうと思います。

ベーグルは甘みがある一方、チーズの塩分は控えめ。あまじょっぱいお菓子のような、意外性のあるお味でした。

 

国立現代美術館 徳寿宮館

李氏朝鮮の宮殿『徳寿宮』の中にある美術館が、本日ひとつめの目的地。

城壁に沿った石畳の道で、虫さんが茹でられていました。

虫かと思ったら虫だったという稀有な体験

虫さん、チィポというぺたんこの干物、芋けんぴの屋台

ぐつぐつと煮立てられていると、なんだか蠢いているように見えます。

こちら、カイコの蛹で作る『ポンテギ』というお料理だそうです。ただ、近年は提供される屋台やお店が減ってきているとか。

自分より若い世代は「キツイ」という感じになり消えつつあります。事実、20年前くらいまでは出店とか屋台で紙コップに入れて売ってましたけど、今は見ないです。まれに居酒屋でおつまみとして売ってることもありますけどそれもソウルらへんだとそんなに見ないので

出典:【ブチギレ】韓国でも「キツイ」と言われている郷土料理『ポンテギ』を食べてみた結果 → 韓国人に怒りすら覚えた | ロケットニュース24

消えゆく文化を見ることができたのは幸運でした。

 

歴史ある石造殿が美術館として利用されています

もう一つ私たちが幸運だったのは、旧正月のため、美術館の入場料が無料だったことです。みなさんよくご存知なのでしょう、現地の方々で大変な賑わいでした。

 

美術館では、張旭鎮(1917〜1990)という方の展覧会が行われていました。韓国の近現代美術を代表するアーティストだそうです。油絵を中心として書画にデッサン、焼き物もあり、かなりのボリュームの展示でした。

生涯を通じて描き続けた、鳥と木のモチーフ

ユーモラスな仏様

面白かったのは書画のコーナーです。韓国文化における仏教を知ることができました。また、街中はハングルばかりですけれど、漢字を読み書きする文化もしっかりあるのだと感じました。

 

ベーカリーカフェでランチ

美術館を出て、ランチのお時間です。近くの、ミシュランビブグルマンに選出されている豚足屋さんに伺いたかったのですが、旧正月でお休みされていました。

予定を変更し、お友達の韓国人のご友人が「すっごく面白かったのでおすすめ!」とおっしゃっていたベーカリーカフェに向かいます。

 

「美味しかった」ではなく「面白かった」とは、どういうことでしょう?

『Hong Cheol Book Bread』

入ろうとすると出迎えてくれる、叫ぶお兄さん

二階は輸入食料品店

なるほど、これは「面白い」お店だ!と納得。

パンとワインのお店です

黒米のバゲットと一番人気のフーガス(オリーブオイルのハードパン)

バゲットには「チョコバター」を添えていただきます。名前の響きから甘いバターを期待しましたら、これが全く甘くありません。強いカカオの風味とバターがあわさった、新感覚のお食事スプレッドなのです。

カリッとした黒米が食感のアクセントに

バゲットとフーガス、どちらも普通に美味しかったのですけれど、ただでさえハードなパンが冷めるにつれ硬度を増していき、顎が非常に疲れる事態となりました。カフェラテの力を借り、なんとか食べ終えました。

お店の前の景色

この辺りの道は、ものすごい坂になっています。道端にゴミが落ちていることを除けば、東京の四ツ谷によく似た風景だと感じます。

 

お友達が「韓国はトイレがキレイでいい」と話していました。彼女が最近訪れたマレーシアや台湾などに比べ、水回りの近代化が進んでいるのだそう。

確かに、昨年訪れた台湾ではトイレットペーパーを流さず、ゴミ箱に捨てないといけないところが多くありましたが、今回訪れたソウルでは恐らく、使用した全てのトイレで紙を流すことが許されていました。ただ、「流さない」文化の名残か、ペーパーが床に捨ててあることが頻繁にあり、「キレイ」とはひと口に言えない状況です。

ここまで日本との繋がりの深さを実感することばかりだったために、「おトイレ事情が日本よりも中華圏に近い」ということには、はっとさせられました。そうですよね、半島とはいえ、ここは大陸の上なのです。

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