ルコの甘味日記

甘いものを食べたり作ったり

ソウル旅行記3 クッキー、人間味のあるロボット、参鶏湯

【2024年2月韓国旅行|目次】
ソウル旅行記1 計画、出発、夜市で晩ごはん
ソウル旅行記2 茹でカイコ、美術館、パン屋さん
ソウル旅行記3 クッキー、人間味のあるロボット、参鶏湯
ソウル旅行記4 朝カフェ、ローカルなお祭りと商店街
ソウル旅行記5 伝統菓子、パンスイス、帰国
ソウル旅行記6 辛ラーメン、蟹ダシダ、首カイロ

 

旧市街でクッキーをいただく

昼食後は『北村韓屋村』に。伝統的な家屋と入り組んだ路地が特徴のエリア、ということですが、新しい建物も多く、それほど旧市街という感じはしません。今回訪れた中では、一番外国人観光客の姿を多く見ることができましたが、それでも多くが韓国の方のようでした。

飲食店と雑貨屋さんの並ぶ観光地

高級香水屋さん『TAMBURINS』からの景色。上から見ると歴史を感じる街並みです

この近くのお店で、クッキーを購入しました。私はアメリカンなソフトクッキーが大好物。大きなアメリカンクッキーを韓国のカフェではよく見かけましたので、どこかでお試ししたいと思っていたのです。

『Bella Cookie』というクッキー屋さん

抹茶マカダミア味を選びました

分厚くてずっしり重たい

一枚4,800ウォン(539円)でした。なかなか強気の価格設定ですね。

割る時の固さに戸惑いましたが、いただいてみて納得しました。尋常でない量のチョコレートが生地に入っているようです。冷たい状態でしたから、チョコの固さがそのままクッキーの固さに。分厚いこともあり、ばりんばりんと食べ進めていきます。甘さは控えめで、抹茶は慣れ親しんだ日本の抹茶と同じ味です。

ソフトクッキーを期待していましたら、初めての食感にびっくりいたしました。これだけチョコが入っているのですから、温めると生地が柔らかくなり、より軽く、風味豊かにいただけるのではと思います。もしまたいただく機会があれば、レンジやトースターで温め直していただいてみたいものです。

 

おしゃれなカフェや雑貨屋さん、ニューバランスなどのショップをぶらぶらと見ながら街を歩きます。

そうしているうちに、お手洗いに行きたくなってきてしまいました。「どこかお手洗いを借りられる場所はないかしら...!」と辺りを見渡してもそこは観光地です。ショップやトッポッキの屋台がお手洗いを貸してくれることはありませんし、お腹がいっぱいなのにそのためだけにカフェに入るのは悔しい。

お友達と「だいたい見終えたね、次はどこ行こうか?」などと話していながら、頭の中はどうしようという気持ちでいっぱいです。

 

最寄りのバス停を確認しようと地図を開いたとき、すぐ近くに素晴らしいものを見つけました。

『国立現代美術館ソウル』ですって!

午前中に訪れた国立現代美術館の、本館といえる建物です。

即座に「ここ行こう!」と申しました。美術館好きのお友達は二つ返事でOK。

無事に辿り着き、綺麗なお手洗いを使わせていただくことに成功しました。

 

国立現代美術館 ソウル館

大きく綺麗な美術館です

旧正月ということで、こちらも全ての展示が無料。

一人のアーティストに絞った展示をしていた徳寿宮館とは異なり、こちらには韓国の新進気鋭のアーティストたちの、非常に多様な表現方法による作品が並んでいました。

映像作品や大型作品もたくさん!

一番印象的だったのがこちら。권병준(Byungjun Kwon)とおっしゃる方の展示です。

ウィンウィン動くロボットたち

簡素化された「人間らしさ」を、機械を使って表現

この子からは能面の「照ル」「曇ル」のようなものを感じました

機械音を立てながら動くロボットたちの見せる表情、哀愁、世紀末感が最高でした。元来メカメカしいものが大好きな私にクリーンヒットです。

 

入館したのは16時半ごろ。ぎりぎりではありましたが、18時の閉館までに全ての展示を見終えることができ、大満足の体験となりました。しかも無料だなんて、こんな幸運があってよいのかという気持ちです。

国立現代美術館は韓国内の四ヶ所にあり、それぞれに特色があります。中でもソウル館は「いま制作されている」現代美術や新しい形式のアートに特化しているとのこと。予定外の訪問ではありましたが、今後「ソウル観光のおすすめは?」と聞かれたら、真っ先にここを答えようと思うほど、お気に入りのスポットとなりました。

こちらも閉館まで大変な賑わいで、やはり日本人を含めた外国人の姿はほとんど見られませんでした。韓国政府が現代美術に力を入れていること、そしてアートが国民に愛されていることを感じました。

 

参鶏湯の有名店『土俗村』

この日のお夕食は、参鶏湯の有名店に行ってまいりました。

ほとんど観光地のようになっています

参鶏湯の食べ方

観光客に人気なだけあり、日本語メニューも完備でした。

コショウとお塩を小皿に入れ、鶏肉は各自がこれで味付けして食べるのだそう。

お突き出しのキムチと生のにんにく、甘い韓国味噌

烏骨鶏(Black Chicken)の参鶏湯

丸ごとの鶏さんは小骨が多く、うっかりすると飲み込んで喉にささってしまいそうです。次から次に出てくる複雑な骨格。つい、食べるのに必死になってしまいます。鶏肉は塩気がほとんどないので、確かに塩コショウやお味噌をつけるとぐっと美味しくなります。スープは塩分控えめで鶏の旨味がたっぷり。

鶏さんの中にはお米やデーツ、栗、高麗人参が入っています。高麗人参のお味が衝撃でした。食べ物とは思えない苦さ。完全に薬です。コーヒーも飲めない私には大変つらい食材でした。

付け合わせのキムチは辛くて、合間に食べようとすると口の中が燃えるようになり、鶏出汁を味わうどころではなくなります。生にんにくもすごい刺激。玉ねぎの仲間だと痛感させられます。お味噌が辛くないのが幸いで、鶏さんの中から出てきたお米はお粥のようになるのですが、こちらによく合います。

ローストチキン。自家製のケチャップが美味しい

夕食を終えると、すぐには立てないくらいお腹いっぱいになってしまいました。この時点で20時ごろでしたが、外が寒すぎるので、この日も夜の観光はせずにホテルに戻ることにしました。

 

ホテルまでは地下鉄で帰りました。

韓国では地下鉄やバスを何度も利用しましたが、印象的だったのは車内の静けさです。みな喋らず静かにスマホを見ていて、お友達と会話するのを遠慮してしまうほどでした。日本の公共交通機関の方がよっぽど賑やかなお客さんが多いと感じます。

街中でも騒ぐ若者を全然見かけません。この参鶏湯のお店は、神保町にどこか似た雰囲気の飲み屋街にありましたが、その周辺でも静かなものでした。

日本人はおとなしい、何考えてるかわからないと欧米出身のお友達には言われますけれど、韓国の方々にはそれ以上のおとなしさを感じます。立場が逆転してみれば、日本人の抑制的な静かさを不気味に感じるという、欧米の方々の気持ちが少しわかったような気がいたしました。

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