先月のことです。父から突然メッセージが送られてきました。
それは、このページのスクリーンショット。
「これが気になる、次東京行くとき買うてきてよ」ということでした。
スペイン王室御用達のバスクチーズケーキとは、確かに気になります。早速行ってまいりました。
二子玉川駅は、渋谷から田園都市線で15分ほどのところにあります。ちょうど井の頭線の沿線に用があり、その帰りに寄ることにしたのですが、渋谷駅があまりに広く、混んでいて、乗り換えだけで随分と疲れてしまいました。
着いてみますと二子玉川は大きくて綺麗な駅です。憧れの玉川高島屋の広告に胸が踊ります。
お目当ての『マヨルカ』は『二子玉川ライズ』というショッピングモールに入っているとのこと。こちら、駅前にあるのはよいのですが、いくつもビルのある大変に巨大なモールで、何が何だかわかりません。
高い建物に囲まれると萎縮してしまう性質の私です。グーグルマップを見ながらびくびくと進むと屋外エスカレーターがありました。
二階に上がりますと、テラスマーケットというエリア。カフェやラーメン屋さん、期間限定のスケートリンクなどがある中に、『マヨルカ』を見つけることができました。
スペインの伝統的なパンや焼き菓子に、パエリアとサンドイッチの冷蔵庫もあります。
そして美味しそうなケーキたち!
父ご所望のバスクチーズケーキサンドもずらりと並んでいます。
この日のお夕飯とデザートを、こちらで買って帰ることにいたしました。
イートインでは温めてくださるパエリアボックス。冷蔵のままでのテイクアウトが可能です。
たっぷりの購入品を保冷バッグに詰め、京都まで帰ってまいりました。
ミックスパエリアとタパス3種盛り、明太トースト、コカ デ パタタ
まずはおかず系から。
パエリアはサフランの香りがよく、具だくさんで美味しかったです。キャロットラペも蓮根のブリゼもお洒落な、如何にもプロのお味でした。
コカ デ パタタは、じゃがいもの練り込まれた丸パンです。もっちりとして優しい甘みが美味しい。
一番感動したのは左上の明太トーストです。お店の売りである、もっちもちで甘いはちみつ食パンに、しょっぱい明太子の組み合わせ、じゅわっと滲み出すバター!背徳のお味です。リッチなのに重さや脂っこさがなく、大変私好みのお惣菜パンでした。
バスクチーズケーキ
そして、お待ちかねのデザートタイムです。
ベーシックなバスクチーズケーキからいただきます。
こちら、今まで食べてきたバスクチーズケーキの中で、圧巻の差をつけて一位に君臨するほどの美味しさでした。バスクチーズケーキに限らず、あらゆるチーズケーキと比較しても一番かもしれません。
なにがすごいかと申しますと、特に真ん中部分。ベイクド特有のもそっとした食感が一切なく、どこまでもしっとりと、きめ細やかなのです。もはやレアチーズケーキと紛うほどですが、ゼラチンを使っていないため、レア特有のサクッと感や軽さがなく、滑らかで濃密です。ふちの方は流石に、ベイクドらしいホロホロとした質感になっていますが、これはこれで大変に美味しい。
万人受けしそうな、ちょうど良い甘さで、チーズのお味や香りは控えめです。上質な生クリームをあっさりと食べる方法、といった雰囲気。
そのため、チーズの個性の強いケーキがお好きな方や、ワインと合わせて楽しみたいという方には向かないお菓子だと感じます。甘いものが欲しいティータイムに最適なケーキであるように思いました。
バスクチーズケーキサンド 2種ミックス
続いて、チーズケーキサンドの方もいただきます。
プレーンにあたる「はちみつ食パンラズベリージャム」と、期間限定「チョコレートとチェリー」のミックスです。
ラズベリージャムあるいはシロップ漬けのチェリーとともに、チーズケーキが丸ごと、はちみつ食パンに挟み込まれています。
果肉感と香りの強いジャムとチェリーが美味しく、贅沢で楽しい一品です。しかし私は、ケーキだけでいただく方が好みでした。サンドイッチになると食パンがぎゅっと潰された感じになって、もちふわの食感が分かりにくくなりますし、チーズケーキの素晴らしい舌触りの印象も弱くなってしまうような気がいたします。
これはあくまで食べ比べるとそう感じる、ということですので、単品でこちらだけいただいたら大喜びのお品であることは疑いようもありません。
『マヨルカ』のバスクチーズケーキは、ベーシックな見た目でありながら食べた人に衝撃を与える、感動ものの美味しさでした。東京に住んでいたら、生菓子を手土産にするときにしょっちゅう利用することと思います。父の嗅覚の素晴らしさに拍手を送りたい気持ちです。
パエリアやタパスも文句なしの美味しさで、レストランへの期待が高まりました。ランチは二千円、ディナーは四千円ほどと、カジュアルにいただけるようですので、次回訪れた際にはぜひ利用させていただきたいと思います。