ルコの甘味日記

甘いものを食べたり作ったり

昭和レトロな京のおうどん屋さんの、ガッツリ系手作りおはぎ。

昨年末の仙太郎さんに端を発するおはぎのマイブーム。志野松屋さん今西軒さんといただいてきました。

未だ熱が冷めやらず、世の中はバレンタイン一色なのに、私の頭はおはぎの支配下から抜け出せません。

そんな中、たまに行くおうどん屋さんにおはぎがあったのを思い出しました。

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この如何にも昭和チックなおうどん屋さん。実は、お店の前に行列ができるほどの人気店なのです。

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毎日お出汁のいい匂いをさせていて、ショーウィンドウにはお稲荷さんにおはぎ、お赤飯。

絶滅危惧種のようなお店ですけれど、つい夢中になって食べてしまう、魔力のあるおうどんをお作りになります。

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メニューは定番のおうどんにおそばたち。一番人気はカレーうどんです。中華そばに、各種どんぶりもあります。

こちらでは、入ってきたお客さんに「何名様ですか?」などと聞くようなことはなさいません。お客さんは勝手に空いている席に座り、店員さんが注文を聞きに来てくださるのを待つのです。基本的に相席ですので、知らない方とお隣お向かいになって食べることになります。

このようなスタイルのお店は経験がなく、初めて伺ったときには動線にぼうっと突っ立ってしまい、ご迷惑をおかけしました。常連の方々の振る舞いを見て学び、今では慣れた動きで席につけるようになりました。

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ここに来るたび、オペレーションの素晴らしさに感心させられます。狭い店内いっぱいに机と椅子が並び、それがほぼ満席となって、大変な回転率でお客さんが出入りするのです。常に誰かが入ってきて席につき、注文を受け、お茶をセルフで用意し、お料理を受け取り、食べ、立ち上がり、お会計して出ていく。店員さんもお客さんも、惚れ惚れとするような無駄のない動きをなさいます。それだけ常連さんが多い、ということです。

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今日のお目当て、おはぎはおひとつ110円。数年前より値上げはされていますが、まだまだとってもお安いです。それを一つと、うんと寒い日でしたので、奮発してなべやきを注文しました。

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蓋を開けた瞬間、わあ、と声をあげてしまうような、豪華な鍋焼きうどんです。

京都のおうどんは元来コシのない、へなへなのものです。柔らかく、でも切れてしまうほど弱くはない絶妙なコシと茹で加減で、つるつるといただけます。お出汁は甘めの、塩分強め。素うどんでだって飽きずにいただけるくらいこのお出汁が好きなのですが、今日は半熟の卵がいるので、さらに味わい深さが増しています。

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おうどんを美味しくいただいたら、いよいよおはぎタイムです。こちらでおはぎをいただくのは初めて。小ぶりな姿と艶々とした餡に胸が高鳴ります。

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お箸で半分に割ってみました。ごはんの部分に結構な抵抗を感じます。おにぎりのようにぎゅっと握られているよう。それに対して、餡は水分が多く柔らかい。

いただきますと、かなり塩分の強い、きりっとしたおはぎです。餡はおうちで食べるおぜんざいのような、ほっとする美味しさで、甘さは控えめ。面白いのは、餡に塩気は感じず、ごはんの方にしっかり塩味がついていることです。これを同時にいただくと、餡の甘みがぐっと引き立って、ちょうど良い甘さに感じるようになっています。

甘さ控えめながら、塩味と固めのごはんの食べ応えによりガッツリ感のある、男性受けしそうなおはぎだと感じました。実際、おじさまおじいさま方が次々におはぎをご注文され、まだお昼前だというのに、私が食べ終わる頃にはすっかり売り切れていました。

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お赤飯やお稲荷さんのテイクアウトのお客さんが、ひっきりなしに来られます。おはぎがもう無いことに残念そうな声をあげる方々も何人かいらっしゃいました。

 

おうどんをお目当てに通っていたお店でしたが、おうどんの後に小さなおはぎがある幸せを知ることができました。おうどんもおはぎも塩味の効いた仕上がりで、たっぷり運動した日にいただくと一際美味しく感じそう。おはぎはあんこだけでなく、きなこもお作りになる日がありますので、またいただくチャンスを狙っていきたいと思います。

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